前回の記事のあとがきのようなものを書いておきます。
まず前回記事のような機材で音源制作後、
ミックスとマスタリングを行います。
個人的にはあまりマスタリングであれこれはしていません。
各曲の音量調整や音質調整、曲間の調整はしますが
9割方ミックスの状態で完成させたいと思っています。
残りの1割がマスタリングでの作業です。
業界で言うところの“行って来い”は設備上難しいですし、
マスタリングの段階で何かするなら
ミックスの段階に戻るほうが確実だからです。
自宅スタジオを持つ最大の強みはそこにあると思っています。
思いついた時にすぐ作曲できるというのももちろんあるとは思いますが、
録音時から音源になるまでの全ての段階で
音を確認できること。
各楽器の録音時に意図した音色は、その後の段階で
善くも悪くも変化してしまいます。
コンプやEQを何回か掛けられるので、
当然と言えば当然。
だからこそ逆にそれを見越した音色作りや、
それを見越した録り方が出来れば
最終的により描いた通りの音像に仕上がるんじゃないか。
俺はそう思っています。
実際に例えば作曲ソフト(DAW)への入力音量を上下するだけでも
録音される音質は変化します。
各楽器のキャラ、入力音量、DAWの音質、I/Oの音質…その他の
音量バランスによっても変化するものなので、
ミックスや録音自体をやり直せる環境があると
より音を追い込むことが可能です。
例えばニコニコ動画のVocaloidのような場所においては
一聴してわかるくらい個性的なミックスが多い。
近年は一部プロの音源も個性的なミックスが増えてきました。
個人的には録りから完成までのトータルで
音を考える必要があると思っていますし、
実際にそういう傾向が見られ始めたと思っています。
当スタジオもそういうところを意識した制作体制をとっています。
なので完成した音源は世間一般の音質とは多少異なると思いますが、
例えばCOMRUDなら手作り感をキーワードに
コンプやピッチ補正をほぼ使用せず、
手作りならではのアラを残していたり。
Ashなら俺の個人的な考えを反映させて、
世間の音源はハイファイでソリッド過ぎるという
個人的見解のもと
俺の理想の完成像を意識して制作しています。
そして音源のマスタリング終了後。
今度は歌詞カードとCD盤面のデザイン/印刷をしています。
比較的最近記事にした伝えたい音という曲では、
手書きのイラストをスキャニングしてジャケットに使用しています。
こちら の記事の画像が実際に使用しているものです。
以前はPC上に画像データを送ってもらいジャケットにしたり。
今後は来客用のPCにペンタブとドロワーソフトがあるので
俺の作業中に自由に書いてもらったりできる環境も
用意してありますし使用を考えていますが
現在のところまだ使用していません。
単純にペンタブより手書きでスキャニングのほうが早かった
(使い慣れてないから…)という理由です。
盤面もPC上でデザインしています。
こちらも手書き、ペンタブ、画像データどれでも可能です。
この歌詞カードや盤面の制作にかかる備品代として
5枚まで1000円を頂いています。
なのでネット配信のみの場合は必要ありません。
完全に余談ですが、音源制作中の待ち時間用に
PS2が設置してあります。
まぁソフトは俺の独断と偏見でしかないセレクトですが、
来客用PCともども自由に使用可能です。
自宅スタジオならではのリラックスできる制作環境も
結果的には音質に関係すると思います。
以上録音完了から音源完成までの紹介でした。